カラダはココロのいれもの。
Cherry.co.pilates
mihoです。
クライアントさんの中には、側弯症を持たれている方もいらっしゃいます。
正常の脊柱は前あるいは後ろから見ると、ほぼまっすぐです。側弯症では脊柱が横(側方)に曲がり、多くの場合脊柱自体のねじれを伴います。
側弯症が進行すると側弯変形による心理的ストレスの原因や腰痛や背部痛、肺活量の低下などの呼吸機能障害、まれに神経障害を伴うことがあります。
(日本整形外科学会HPより抜粋)
ここで残念なお知らせが。
〜側弯症の治療法として、運動療法の有効性は科学的には確認されていません。
ではどの治療が科学的に確認されているかというと、
「装具」と「手術」です。
どちらも、非常に大変な治療です。
理学療法士ながら、思うのです。
「まあ、科学的にはそうでしょうけど」と。
科学的な根拠=エビデンス
と言われますが、
手術や、装具と言った強力な外力を他動的に加えるものは、矯正力が強いので改善が見込め、エビデンスも出やすいと思います。
科学的な根拠がある。
=改善する事もある、事が確認された。
しかしながら逆もあるわけです。
改善しない事も、失敗する事も。
また、どんな側弯症にも装具や手術が第一選択になるか、というとそうではありません。
程度により、経過観察となる方が大半です。
だとすれば、そこに運動療法を加える事が無意味でしょうか。
手術や装具をした場合にも、必ずリハビリ〜運動療法〜の処方は出されます。
これだけ運動の重要性がうたわれている現代で、
「運動療法は矯正効果がなく、その有効性は科学的に確認されていません。」
という文が載っている事に違和感を覚えます。。(個人の意見です。)
間違った表現ではないですが、一般の方に誤解を与える表現ではあると思うので、、。
私のピラティスレッスンに1年以上通って下さっているAさん。
還暦を迎えられ、体力の低下を感じ、健康的に年を重ねたいとのご希望で、週に1〜2回レッスンに来られています。
そして、側弯症を持たれています。
レッスンの前後で、大きく姿勢、脊柱のアライメントが変わります。
他動的な事を沢山するわけではありません。
ほぼご自身の運動、カラダの使い方により、
アライメントが整い、
60分で大きく変化するのです。
左がレッスン前。腰部左側に大きな凸と左カーブがあるのが、服の起隆からわかります。
重心も右方向にずれています。
右はレッスン後。凸が服の上からはわからない程になっています。重心も中心部へシフトし、肩のラインも左に比べ整いました。
側弯症にはねじれも伴います。Aさんは、
上部脊柱に、右方向のねじれがあります。
左:レッスン前は、ねじれのために若干、
顔・胸が右方向を向いています。
右:レッスン後、ねじれが改善されています。
後頭部、背中が広く見えるのはその為です。
ピラティスでは、脊柱を長軸方向に伸ばす意識(エロンゲーション)を常に必要とします。
図のオレンジの矢印方向に、背骨を伸ばすのです。
この意識により、脊柱、体幹のインナーマッスルが目醒め、脊柱をあるべき位置に戻そうと働きます。
「右に曲がったものを左へ曲げる」
「左に捻れたものを右に捻る」
といったやり方では無く、
「伸ばせば湾曲も捻れも真っ直ぐに伸びる」
というやり方です。
脊柱は頸椎7個、胸部椎12個、腰椎5個と沢山。
側弯症の歪みは1箇所ではありません。
それぞれの脊柱間で、複雑な歪みが生じています。
ですから、
「右に曲がったものを左へ曲げる」
「左に捻れたものを右に捻る」
といったやり方はすごく複雑で困難です。
間違った方向に動かすと、逆効果にもなります。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
Aさんのこの改善が、永続するかと言うと、
残念ながらNOです。
日頃の生活の中で重力が掛かり、動作により脊柱への圧力も掛かり、次第にまた凸が大きくなり、ねじれも出てきます。
ですから、継続的にピラティスをされています。
しかし、Aさんはおっしゃいます。
「年々、家事をするのも億劫になっていた。
楽に出来ていた掃除や洗濯が、大変に感じる事が出てきた。
それが、ピラティスを初めてから、感じなくなった。今朝はトイレ掃除がとても楽に出来たの。
夏も年々暑くなって、毎年『今年の夏は越せるかしら』と不安に感じていたのに、今年は感じない。ピラティスをしているからだと思うのよ。」
側弯症でお悩みの方。
主治医の先生にご相談された上で、
運動を進められましたら、
ピラティスを選択されてはどうでしょうか。
今回、写真掲載を許可して下さったAさん、
ありがとうございます。
お問い合わせ:
cherry.co.pilates@gmail.com
Cherry.co.pilates チェリーコピラティス
miho
0コメント